【WIN5格言集#2】レース当日の「騎手の好不調」を見逃すべからず

2024年11月28日

競馬の予想では、馬の実績や直近のパフォーマンスに加え、馬体重の変動や馬場状態、さらにはレース展開の分析など、さまざまな要素が重要視されます。しかし、意外と見落とされがちなのが「騎手の当日の調子」です。どんな一流ジョッキーでも、好不調やスランプの波から完全に逃れることはできません。それにもかかわらず、こうした情報は競馬予想紙や予想サイトに掲載されることは少なく、WIN5の予想に集中するあまり軽視されるケースも多いのです。

たとえば、僕が長年利用しているnetkeibaの投稿欄では「今日のルメール、全然乗れてないな」といった、レース当日の騎手の調子に関するコメントを見かけることがあります。競馬予想紙には載らないこうしたタイムリーな情報こそ、WIN5の結果を左右する重要なカギとなる場合があります。

そこで今回は、2024年11月10日に行われたエリザベス女王杯と、翌週の11月17日の秋色Sを例に深掘りします。エリザベス女王杯では、ルメール騎手が圧倒的支持を集めた単勝1.9倍のレガレイラに騎乗しながらも5着に敗れ、WIN5の的中はわずか1票、4億6496万3450円という波乱の結果に。一方、秋色Sでは三浦騎手が9番人気のレガトゥスを1着に導き、高配当を生み出す立役者に。この2つの事例を通して、騎手の状態をどのように見極め、予想に活かすかを徹底解説します。

レース当日の「騎手の好不調」を見逃すべからず

WIN5の予想では、馬の能力や展開を分析するだけでなく、「騎手の当日の調子」に目を向けることが重要です。どんなに実力のある騎手でも、好調な日と不調な日があり、その日の流れがレース結果に大きく影響します。騎手が流れに乗っているかどうかを見極めることで、WIN5完全的中の可能性を高めることができます。この章では、騎手の「好不調」を予測に活かすための視点とポイントを解説します。

「騎手の調子」がレース結果に影響を与える

WIN5では、予想すべきレースが5つもあり、各々の馬の能力や展開を細かく分析することが求められるため、それだけでも相当の労力を使い、予想に頭を悩ませることになります。そのため、WIN5当日の1レース目からWIN5対象レースまでの結果を確認しないまま、WIN5の予想をしている人も少なくないのではないでしょうか。

しかし、すべてのレースに共通する「騎手の調子」に目を向けることも、WIN5を予想する上で重要なファクターになります。馬の能力を100%引き出すのも、逆に力を出し切れずに終わるのも、騎手の技量とその日の調子次第だからです。

たとえば、土日を通じて1番人気の馬に乗りながら全く結果を出せない騎手がいる場合、その週の流れが「不調」である可能性を考慮する必要があります。逆に、人気薄の馬で何度も結果を残して乗れている「好調」な騎手がいれば、その勢いがWIN5の他のレースでも続く可能性が高いと考え、警戒が必要です。これは、単なるデータ以上に、騎手自身の「流れ」が競馬に与える影響が大きいためです。

各レースで騎手が騎乗馬の実力を最大限に引き出せているかや、期待以上の結果を出しているかといったポイントを確認することで、その日の「乗れている騎手」「乗れていない騎手」の流れを読むことが、WIN5攻略には不可欠といえます。

WIN5攻略には「俯瞰の視点」を持つことも大事

WIN5の場合、対象となる5レースだけの情報をもとに予想をしている人も多いと思います。しかし、それだけでは十分ではありません。各レースの詳細分析に加えて、WIN5当日やその週を通じた全体的な「騎手の好不調」を読む「俯瞰的視点」を持つことも、WIN5を完全的中させるためには欠かすことのできない重要なファクターとなります。

土日の成績を把握する

WIN5当日だけでなく、その前日を含めた騎手の成績を把握しておくことは、WIN5予想の精度を高めるうえで重要です。WIN5の対象レースまでに馬券圏内に絡んでいる回数が多ければ多いほど、その騎手は好調の証といえます。その結果、流れに乗った状態でWIN5のレースに臨める可能性が高くなります。

ただし、馬券圏内に絡んでいても、ダントツの1番人気に支持されながら勝ち切れないレースが続いている場合や、人気よりも着順が下回るケースが多い場合はマイナス要素として判断する必要があります。

WIN5は1着を当てるレースです。そのため、たとえ馬券圏内に多く絡んでいたとしても、ほとんどのケースで人気より着順が下回っている場合は、評価を下げるべきでしょう。逆に、人気薄の馬を何度も馬券圏内に絡ませている好調な騎手がいれば、その好調さがそのままWIN5対象レースの結果に影響する可能性があるため、注意が必要です。

騎乗機会の少なさにも注意する

WIN5の対象レースで上位人気の馬に騎乗する騎手が、土日を通じて全く騎乗していない、あるいは極めて少ないケースがあります。具体例として、ジャパンカップのような国際レースで海外から特定のレースだけに騎乗する騎手の場合が挙げられるでしょう。このような場合、その騎手の馬を割り引く判断が必要です。

その理由は、開幕週のように馬場状態がフラットな状況であればまだしも、開催が進んでいる場合には馬場コンディションに癖が出やすく、当日のレースを経験していないと、正確な把握が難しいからです。また、初めての競馬場で騎乗する場合、コースの特性を理解しきれていないケースも考えられます。これらの要因は、レース中の判断力に影響を与える可能性があり、WIN5の的中を狙う上では大きなマイナス要素となります。

【教訓】「騎手の好不調」を見逃しWIN5的中ならず

WIN5の完全的中を目指す上で、見逃してはならないのが「騎手の好不調」です。2024年11月に行われた2つのレースを事例に、その重要性と見逃したことによる影響を振り返ります。

事例紹介①:2024年11月10日 エリザベス女王杯(GⅠ)

「騎手の調子」を軽視したことでWIN5的中を逃す結果となった象徴的なケースが、2024年11月10日に行われたエリザベス女王杯での1番人気馬の敗北です。この事例を通じて、騎手の調子が予想の鍵を握る重要性を改めて考えます。

絶対的1番人気が馬券圏外へ 〜明らかに不調だったルメール騎手

2024年11月10日のエリザベス女王杯では、単勝1.9倍という圧倒的な支持を集めた1番人気のレガレイラが、まさかの5着に沈みました。この衝撃的な結果の背景には、騎乗していたルメール騎手の不調が隠されていたと言えるでしょう。

ルメール騎手は、エリザベス女王杯直前まで土日を通じて15レースに騎乗していましたが、たったの1勝のみ。特に注目すべきは、1番人気馬に9回騎乗しても1勝しかできなかった点です。普段は安定した騎乗で高い信頼を得ているルメール騎手が、ここまで結果を出せないというのは極めて珍しい状況でした。この「乗れていないルメール」の状態がエリザベス女王杯でも尾を引き、レガレイラを勝利に導けなかった要因と考えられます。

僕自身、最終的にWIN5の予想をレガレイラ1頭に絞り込んでいました。しかし、もし「絶不調に陥っていたルメール」の状態を真摯に捉えていれば、別の選択肢を検討する余地もあったかもしれません。結果論ではありますが、騎手の調子を見極める重要性を痛感させられたレースでした。

当日の調子を読む重要性を実感

エリザベス女王杯のレース前から「今日のルメール、全然乗れてないな」という情報は確認していたので、一抹の不安を抱えていました。ただ、秋のGⅠで既に2勝を挙げていた実績や、唯一の3歳牝馬という恩恵による軽い負担重量、さらにスローペース予想の展開が直線勝負になると考えれば、過去すべてのレースで上がり3F最速の脚を記録しているレガレイラには絶好の条件だと判断しました。また、今回はいつも後方待機だったレース運びを改め、中団から進める予定という事前情報にも期待を抱いていました。

加えて、2番人気以下に大きな差をつけた圧倒的な1番人気という支持の高さも後押しとなり、最終的にはルメール騎手とレガレイラに全幅の信頼を置いて予想を1頭に絞り込んでしまったのです。しかし、この選択が結果的にはアダとなり、「騎手の調子を軽視しない」という重要な教訓を痛感させられました。

エリザベス女王杯のようなケースから学べるのは、「騎手の当日の流れ」を読む重要性です。レース前の段階で、ルメール騎手の土日の成績を冷静に振り返っていれば、「乗れていない兆候」を掴めた可能性は十分にありました。特に、1番人気馬で結果を残せていない傾向が続く場合には、その調子を慎重に分析し、予想を柔軟に修正する必要があるといえるでしょう。

事例紹介②:2024年11月17日 秋色S(3勝クラス)

この日のWIN5の1レース目となった秋色Sは、波乱が起きやすいハンデ戦でした。このレースで、好調な騎手の見極めがいかに重要かを実感することになりました。

ハンデ戦で9番人気馬を1着に〜好調だった三浦騎手の快進撃

2024年11月17日のWIN5の最初の対象レースは、東京9Rの秋色S(ハンデ戦)。この日はマイルCSがメインのG1デーで、過去にペルシアンナイトが勝利したWIN5的中の思い出もあり、個人的にも縁起のいい日だと感じていました。この日も、マイルCSではソウルラッシュを1頭に絞って的中することができ、WIN5対象の2レース目以降は全て的中。結果的に秋色Sを外してしまったことで、的中には届かず、悔しさの残る結果となりました。

秋色Sは13頭立てのハンデ戦で、1着となったのは9番人気のレガトゥス(単勝オッズ34.0倍)。この馬を勝利に導いたのが、WIN5当日に好調な騎乗を続けていた三浦皇成騎手でした。実は、三浦騎手は秋色Sまでの7レースで5回馬券圏内に入り、その中には10番人気での1着という目を引く成績もありました。さらに、ほとんどのレースで人気を上回る結果を出しており、この日の「乗れている三浦騎手」がデータからも明らかでした。

一方で、僕は秋色Sにおいて軍資金の都合もあり、13頭全通りを抑えることはせず、最終的に3頭に絞って勝負に臨んでいました。しかし、三浦騎手の当日の好調ぶりを事前に把握していれば、9番人気のレガトゥスも十分抑える候補となり得たはずです。WIN5の払戻金298万6120円という結果を目にした今となっては、このレースを外してしまった悔しさがより一層募ります。

好調な騎手を見逃さないために

この事例が示すのは、WIN5予想における「当日の騎手の調子を見逃さない」ことの重要性です。特に、ハンデ戦のような波乱が起きやすいレースでは、騎手の調子を把握することで、人気薄の馬を拾うヒントになる場合があります。今後は、当日の騎乗成績や流れを事前にチェックし、好調な騎手を見逃さない予想を心がけたいと思います。

WIN5では、的中させるための戦略が重要です。時には、全通り抑えるリスクを取ることも一つの選択肢ですが、軍資金が限られる中では、データを活用した「勝つ確率の高い予想」が鍵になります。この日の三浦騎手のような「乗れている日」を見逃さないためにも、騎手の調子を継続的に追うことが、今後のWIN5攻略に役立つことでしょう。

おさらい

騎手の好不調は、WIN5を完全的中に導くための重要な要素です。今回紹介した「不調だったルメール騎手」や「好調だった三浦騎手」の事例が示すように、「騎手の調子を見逃さずに買い目の取捨選択をすること」によって、WIN5予想の結果が大きく変わります。

「騎手の調子」を読むことでWIN5予想は一段上へ

WIN5の的中は運だけでなく、緻密な分析と戦略がカギとなります。その中でも「騎手の調子」は見逃せない重要な要素です。当日のレースや週全体の流れを捉えることで、予想の精度を格段に高めることができます。具体的には、不調な騎手を果敢に切り捨て、逆に好調な騎手を積極的に抑えることで、最適な買い目に一歩近づくことができるでしょう。

不調騎手:あえて切る勇気を持つことが大切

不調な騎手を見極めることで、無駄な買い目を減らし、軍資金を効率的に活用することができます。たとえば、注目される人気馬に騎乗していても、土日の成績や当日の騎乗ぶりから調子が上がらないと判断できる場合は、思い切ってその買い目を切ることも重要です。この選択はリスクを伴うものの、結果として的中率を高める一助となるでしょう。

好調騎手:多少人気薄でも積極的に抑える

一方、好調な騎手が騎乗する馬は、たとえ人気薄であっても注意が必要です。好調騎手は勝利に向けた流れを引き寄せる力があり、時には意外な的中につながる可能性があります。三浦騎手のような例は、その好調さを的確に予想に反映させることで、的中率を向上させる良いモデルケースです。

次回のWIN5では、ぜひ「騎手の調子」に注目し、的中の精度を高める予想に挑戦してみてください。